ケーブル性能評価器「CaPE」(Cable Performance Evaluator)
当社は、電子計測器メーカーのアンリツ株式会社と共同で、ミリ波の計測に用いられるフレキシブルケーブルの性能や経時劣化を評価出来る装置を開発しました。
製品概要
5Gの時代になり、機器開発において数十GHzのミリ波を扱う場面も多くなってきました。
高周波機器の開発において、製品の性能測定時に実際に測定器やアンテナをケーブルで接続していると、そのケーブルを少し動かしただけで受信レベルやエラーレートが変わったり、周波数特性が動いたり、という経験をお持ちの方も多いかと思います。これは、一部の測定器や広帯域なアンテナなどでは必ずしも測定周波数帯においてきちんとインピーダンス整合がとれていない場合が多いためです。その結果、ケーブルの両端に接続した機器の間で多重反射が起き、ケーブルの内部で定在波が発生することに起因します。これにより、例えば少し曲げると内部の位相定数が大きく変わるようなケーブルでは、それにより定在波の節と腹の位置が動くため、結果的にレベルの変動となって現れます。
これまでのフレキシブルケーブルの性能評価は、インピーダンス整合のとれた測定器に接続して行うことがほとんどであり、実際の測定で発生する定在波を加味した状態での評価というのは行われて来ませんでした。そこで、実際にケーブル内に定在波を発生させた状態での評価が出来る装置を開発し、ベクトルネットワークアナライザ(VNA)のオプションとして使用できる形で製品化しました。
図1.ケーブル性能評価器「CaPE-K」の外観(40GHz対応タイプ、2.92mmコネクタ仕様) (アンリツ製VNA「MS46122B」と組み合わせた状態) |
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図2.ケーブル品質測定例 |
図3.ケーブル劣化測定例 |
製品に関するお問い合わせ
本製品はアンリツ株式会社製、ベクトルネットワークアナライザ「MS46122B」用オプションとして開発したものです。
(1) 本製品に関するお問い合わせは、当社の開発担当者にお願いします。
開発センター 川原 祐紀 TEL:044-911-7073
(2) ベクトルネットワークアナライザの運用方法などの詳細は、アンリツ株式会社のご担当者にお問い合わせ願います。
アンリツ株式会社 計測事業グループ 計測器営業本部 第1営業推進部
エキスパート 黒岩 祥浩 様 TEL:046-296-1208