2024年6月 同軸コネクタ「KPC080」シリーズをリリースしました
現在、IEEEにて標準化されている精密同軸コネクタの中で、最も高い周波数である145GHzに対応した「0.8mmコネクタ」に準拠する製品として、「KPC080」シリーズをリリースしました。
同種変換(Within)シリーズのアダプタ、及び1mmコネクタとの異種変換(Between)シリーズのアダプタ、計7種類を販売開始します。今後、順次ラインナップを増やしていく予定です。
なお、6月26日~28日に東京ビッグサイトにて開催されています「COMNEXT2024」の弊社ブースにて現品を展示しております。是非御来場いただき、実物をご覧いただけますと幸いです。
2023年10月 高周波電波の究極的低損失伝送回路開発への参画について
名古屋大学様、国立天文台様、情報通信研究機構様の皆様とともに、超伝導金属であるニオブを材料に用いたミリ波電波用の導波管の開発に参画させていただきました。
その中で当社は、製造を分担いたしました。難削材であるニオブの加工において、試行錯誤で最適な刃物の選定を行い、更に加工条件の見極めを行うことで、所要の加工精度で製造することができました。
ご参考: 名古屋大学様プレスリリース
高周波電波の究極的低損失伝送回路を実現 ~超伝導体でBeyond 5G/6G通信システム実現に寄与~
2021年8月 同軸コネクタ「KPC135」を開発しました
KPC135は、E帯(60~90GHz)をカバーする1.35mm同軸コネクタです。
1. 1.35mmコネクタとは
・1.85mmコネクタ(~67(70)GHz)と1mmコネクタ(~110GHz)の間を埋める新規格です。
・70GHz以上で使いたいが、1mmコネクタでは小さくて扱いづらい産業(*)に適しています。
・本年リリース予定の改訂版IEEE-Std-287にて新規掲載される見込みです。
(*)元々は、衝突防止用レーダに79GHzを用いているヨーロッパ(主にドイツ)の自動車産業からの要望で生まれたものです。外径を1.85mmコネクタ並みのサイズとしながら、90GHz まで対応させていることが特徴です。
2. 本製品の特徴
・1mmコネクタの測定器で1.35mmコネクタの測定環境を構築することが可能な変換アダプタです。
・1mmコネクタの超精密製造技術を用いて製造しており、低反射、低損失を実現しました。
3.現在の1.35mmコネクタの市場状況
IECではまだ標準化されて間もない(IEC61169-65は本年1月発行)状況であり、IEEE287はリリース前であるため、対応している測定器もほとんどありません。
また、測定のための校正キットも主たる計測器メーカーでは製品化されていない状況です。
そういう状況の中、E帯(60~90GHz)の新たな製品開発を行っている企業では、標準化を待つことなく、早く製品評価を行いたいと言うご要望があると考えております。
90GHzは既に1mmコネクタが標準化されており、各社で製品化が進んでいる状況でありますが、どうしても小さいことが使い勝手を悪くしています。
このKPC135では、まず、1mmコネクタと1.35mmコネクタの変換アダプタをリリースしているため、既にある1mmコネクタの測定器さえあれば、1.35mmコネクタの測定環境を構築することができます。そのため、E帯(60~90GHz)の新たな製品開発を行う企業の皆様におかれましては、使い勝手の良い製品と考えております。
2020年5月 フェイスシールドを医療機関に寄贈いたしました
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、 飛沫などの感染リスクを低減させるフェイスシールドやガウン、マスク等の製品が不足しています。この状況を受け、福島県医療福祉機器産業協議会では、フェイスシールド等医療現場の不足品を医療機関へ供給し、医療体制を支援するため、会員企業による製品の開発・製造へ向けた活動を始めました。
当社の福島工場が企業会員としてこの活動に参加させていただき、4月から試作を開始した結果、この度、完成したフェイスシールドを同協会を通じて一般社団法人福島県臨床工学技士会に贈呈することとなりました。
なお、医療従事者の皆さんからご意見をお聞きし、改善を盛り込んだ後に量産体制を整える予定です。少しでも医療体制の支援にお役に立てる様に、今後とも努力をしてまいります。
当社製フェイスシールドの特徴
① 使い捨てタイプ(ディスポーサブル)
② 材質 ボディ:プラダン フィルム:ペット材 ※資源ゴミとして廃棄可能
③ 組立式で運送がし易い
寄贈式に出席した福島工場の菅野主査(右)
使用例
2020年2月 「量子コンピューター開発支える職人技」として日本経済新聞社から取材をいただきました
当社では、世界の最先端技術を支える同軸コネクタとして、お客様に当社の製品を認めていただけるよう、誇りをもってコネクタの技術開発、生産に取り組んでおります。
その中で、量子コンピュータで採用されている、極低温で使用可能な完全非磁性タイプの同軸コネクタなども開発・生産しております。これらは当社の保有する超小型、高周波同軸コネクタの設計・生産技術を応用したものです。
当社の同軸コネクタをご愛用していただいている大学の先生から日本経済新聞社に当社をご紹介いただいたことがきっかけで、2020年2月初旬に秋田県の当社生産工場(鹿角コネクタ株式会社)が、同社のご来訪を受け取材をしていただきました。
その内容が、2020年2月24日付け日本経済新聞記事(21頁)および、電子版の記事の一部として掲載されました。
「量子コンピューター開発支える職人技」(日本経済新聞社・電子版)
今後とも、最先端の分野でお役に立てる同軸コネクタを開発してまいりますので、何なりとお申し付けいただけると幸いです。
(技術的な問い合わせ)
開発センター 川原(044-911-7073)